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うつ病は治るのか

うつ病は脳の神経疾患なので、治ったかどうかの判断がとても難しいものです。

ただ、どんな病にも共通することですが、早期発見・早期治療が功を奏することは言うまでもありません。

しかし、一般的にうつ病は単なる甘えだと周りから冷たくあしらわれることが多く、患者自身も最初は単なる悩みだと誤解してしまうことが多いという厄介者です。

現在、うつ病の治療は『薬物療法』『カウンセリング』が主流です。

実際、症状を治すという意味ではほぼ『薬物療法』に頼っています。

 

うつ病は大きく3つの期間に分けて考えます。

それぞれの特徴と治療について取り上げていきます。

 

【①:急性期】

診断によるうつ病の確定から2~3ヶ月程度の初期を指します。

この時期はしっかりと休養を取り、薬物療法を行い、十分な睡眠を取るようにします。

この期間、できれば学校や仕事は休学・休職をし、治療に専念することが望ましいと言えます。

治療に専念すれば症状はかなり快方に向かい、一瞬「治ったのでは!?」と錯覚を起こすくらいです。

しかし、甘く見てはいけません。

 

【②:回復期】

急性期を終え、調子の良い日と悪い日が交互に訪れる、診断確定から約半年後あたりまでの中期を指します。

調子の良い日は、気持ちも晴れやかで、社会復帰したい衝動に駆られます。

実際この状態の日に行う活動は、うつ病を克服したと感じさせるほどのものです。

一方、調子の悪い日は、まさにうつ病を患っている1日になります。

すべてを悲観的に見てしまい、自分にどんどん自信がなくなってしまいます。

この時期には正しい薬物療法を行いつつ、調子の良い日は屋外活動の時間を多く取るようにすると良いでしょう。

仕事復帰はまだ我慢しておかなければ、すぐに急性期の状態に引き戻されてしまうので注意が必要です。

 

【③:再発予防期】

回復期を終えた終期を指しています。

これは人によって診断確定から1年後あたりを指す人もいれば、2年ないし3年後を指す人もいます。

基本的にはほぼうつ病を克服したかのようにほとんど安定して毎日を過ごすことができるようになっています。

しかし、薬物療法は継続しなければなりません。

ここまで約1~3年間を薬物療法とともに歩んできた心身は、ある意味薬物依存状態にあります。

これを医師の診断なく勝手に服用量を減量したり、止めたりすると心身に大きな反動が出てしまうことがあります。

こうなると元も子もありません。

状態をよく見ながら適度に薬を減量していかなければならず、この判断は素人では不可能です。

絶対に医師の診断が必要です。

 

時間はかかりますが、正しい治療を計画的に進めていけばうつ病は完治することも可能な病気です。

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